備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

  釣り場は釣り師の巻き起こす喜怒哀楽に満ち満ちて・・・  さて 事件は釣り場の周辺で起こってまいります!

パブロフの金魚と釣り師

 

 

 釣り師が魚などを飼っております。今まで数々の殺生の罪滅ぼしに養殖でも始めるのかですって?いいえ、そんなことではありません。

飼っている魚を釣るのか?そういうことでもありません。

 

 

 

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 金魚を世話できないからと、子供から引き受けましてな。よくある話で、その場の可愛さから、犬だ猫だうさぎだ、ペンギンだと子供のその場限りの都合のいい思い付きにどちらの親御さんも振り回されております。

 

 

  可愛いと言っても、ほとんど長続きはいたしませんで、日常の世話など毎日の事になりますと、熱の冷めるのは早ようご座います。その後はお決まりの親が責任を取ることになって参ります。

 

 今回の件もまさに、ぴたりと当てはまって、目出度く新しい保護者になってまいりました。

 

 ハツカネズミが可愛いと言う事があって、どうもあのくるくる廻る輪を回す姿に熱が出てまいりまして、飼う事に成ります。世話のことはきつく言い渡しておったのですが、いけません。一週間と持つものですか、2~3日は可愛そうになるくらい、さわりまくっておりましたが、お決まりの小言付きお世話に成って参ります。

 

 ある日このネズミが入った飼育箱が外に出されています。有ろう事か横倒しの上ふたが開いております。当然住人の姿など見当たりません。

 

 家の中ばかりでは可哀想なので、外に出したところ猫か何かが襲った・・・とダイソーで買ってきたような、安っぽいシナリオをこさえまして・・・・・・・

わかっとるわい! お見透しなんじゃ! くそ!

気は付けておったのですよ、ほんとに。もう二度と動物など飼わせるものかとね。

 

 

 釣り師の方で魚を飼う人は数ありまして、それぞれ自分が釣る魚種を飼っています。そうです、生態を知るためと、餌の捕食の仕方を観察して、釣りに役立てようと言う魂胆です。相手を制するためには、相手の事を知らねばなりません。

なかには釣竿を持ち出し、餌を咥えたときの竿先の変化を観察する人もありますから、魚もおちおち飯など食っている暇はありません。

 

 「おい、その魚適当な時には喰うのか?」と問いますと、どなたも食べる人はおりませんで、適当な時には放流するそうです。いわゆる養殖ですから食べても美味しくありませんで、中には名前をつけて可愛がっている人もありますから、情が移ってとてもじゃあないが、食べれたものでは無いでしょう。飼うといいましても、世話が大変で海水の補給が欠かせませんから、釣り以外にも海通いです。それは余程手がいることです。

 

 さて同居人となった金魚、様々に観察してまいります。慣れてくると人影を見るとざわつきますし、水槽をコンコンとたたいて餌をやると、たたいただけで餌を探します。まさに「パブロフの金魚」の一丁上がりです。

 

 何かの変化と餌、これをセットで魚に印象付けたら・・・・

 

 今までは、いかに気配を消すかと言う事に腐心しておったのですが、これからはある程度の印象付けを施してまいります。

 

 今に釣り場はパブロフの鯛、パブロフのチヌ、パブロフのあこう・・・