馬鹿は風邪を引かないのか
「馬鹿は風邪を引かない」なぞと言いますのは、世間様に広く行き渡ったところで御座いますが、やはりそこは人の子ですから風邪を引いてまいります。
およそ釣り師なぞと言いますのは、世間様からの扱いは「ああ、釣り師か」ぐらいの扱いで、社会の隅っこのほうに申し訳程度に捨て置かれているぐらいのものでして、人様のお役に達者に貢献するなどと言う事は御座いません。
何を呆けておるのかと、効率ばかりの世間様は、金子があるなら買うほうが早いのにと釣り師の扱いなどぞんざいに成るばかりの事でして、早い話が無益な何も生み出さぬ馬鹿の呆け物と言うことで御座います。
世間様の通り相場「呆け者の馬鹿」と言う事になりますと、世間様は風邪など引かぬだろうとお思いに成るところ、いやはやその通りで御座いまして風邪など引くものではありません。
何しろ夏時分は思い切り汗をかくこととなって、これが功を奏してまいります。浪士様など釣り業界のばい菌やダニ、あるいは癌などと扱われるところで、いやみな生命力を取りざたされるところで御座いまして、ご他聞に漏れず風邪などここ数年は縁遠いところとなっております。
よそ様のブログでも、ブログ業界でかなりの生命力を有するだろうとお書きに成った方のあるところで御座いまして、当たらずも遠からぬところで御座います。
まあこれをもちまして浪士の野朗は馬鹿だろう、ゆえに風邪など引かぬだろうと値札を貼られる有様となって、目出度く折り合いの付いておるところで御座います が・・
これが風邪を引くところとなって、いぶかしい顔つきをされるので御座います。
女心と秋の空とはよく言うものでして、機嫌よく釣りなどしておりましたところ、ご婦人方に悪さをするなど縁遠いにも拘らず女神様の怒りを買うところと成って参ります。
釣場は西のほうから天気の様子が変わってくるものでして、この日も西の空よりにわかに掻き曇ってポツリポツリと雨模様になってくるので御座います。
雨合羽を出すには降り様がちとさみしい、雨脚がもう少し強くなったら出そうかなどと考えて優柔不断に構えております。釣り師の本業は魚を釣る事ですから出来ることなら他の事には煩わされたくないものでして、つい見切りをつけるのがおろそかに成ります。
雨が止みますと、ご他聞に漏れぬところで風が吹いて参ります。雨の前後は風が吹き易いものでして、当日はこれに南の冷たい風と言う事ですから、魚も都合よく口など使ってはくれません。
散々な目にあっておまけにここ数年引いた事も無い、出来ることなら引いて見たいもんだとうそぶいていた風邪を引いてしまいました。
数日寝込んだところで日頃寝込むなど想定せぬところ、仕事にも差しさわりが出ることとなって参りまして何やかや混乱を抱えた成り行きと成ったところで御座います。
この度は多くの方からご心配をいただき有難う御座います。
かく成る顛末で御座いますので、どうかご容赦を願います。どちら様もご贔屓に預かっておりましたところで、訪問も不義理のしっぱなしと成っております。
折に触れご挨拶させて頂きますので、馬鹿が風邪を引いたということで勘弁してやって下さいましな。
