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備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

  釣り場は釣り師の巻き起こす喜怒哀楽に満ち満ちて・・・  さて 事件は釣り場の周辺で起こってまいります!

釣り場の水上の釣り

 

 

 魚を釣ろうとしましたら釣り場で一所懸命に釣るということに成りますが、これはこれで間違いじゃあ御座いません。

その上人様よりたとえ一匹でも余計に釣りたいと思うのは人情で御座いまして、釣り師はこれに腐心して色々散策してまいるのです。出来ることならそれを確実なものにしたい、よ~く分かります、その為には・・・

 

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 朝、出船時には当日船に乗る面子というものが定まって、さあという事になります。

ここで上手下手の暗黙のふるいわけと位取りが定まって大体の布陣が決まってまいります。どういうことかと言いますと、いいポイントに入るには釣りのうまい人から順番に座る場所を決めて収まりをつけるということです。

 

 別段決まりではないので、何処に座っても誰も何も言いませんが、おのずとそのような流れになるという事です。

 

 釣り場には渡船で向かいます。

 

「お、家で何かあったな! 少々込み入った話だなこりゃあ」

「お、島内の揉め事か?」

「お、艶っぽい揉め事か」

 

 船頭の操船の仕方・スピード・動作・顔色で上手の釣り師は、島内のあれこれを読んでまいります。隠そうったってそうは行きません。上手の釣り師ともなりますと、船頭など丸裸、粗方は御見通しだ。下手な夫婦喧嘩なんか出来る訳はありません。

 

 此れくらいの事が出来なければ、なかなかに釣りの腕を上げようにもあげられません。日常と違う細かな動きを「どうしてだ?」と疑問を持ち、分析して曲がりなりにも答えを出さなければいけません。釣りのことにしてもこの繰り返しで腕を上げるのです。

 

 さあ釣り場に着きました、釣り座も決まってまいります。

ここが肝心なところだ。まず、自分の釣り座の近くに腕のある上手を近づけぬ事だ、二人で集めた魚なんざぁ綺麗に掻っさらわれてしまいます。指を咥えて釣り見物なんざぁ、褒められた事ではありません。

 

 そりゃ気分の良い物ではありませんよ、自分の隣で釣りあおられたら。平静を装っていても、顔がこわばってまいりますから修行は半ばなのです。そこはそれ上手な人同士といいますものは絶妙に距離を保ってまいります。お互いの釣りが干渉しない距離です。

 

 そうですへたくそに限るんですよ、釣り場のお隣さんは。何も好き好んで苦難の道を歩む事はありません。釣ろうと思えば上手を遠ざけて下手を近づける、これに勝る技はありません。

 

 

 釣り場での力量の駆け引き、これに優位に立つためには適当なところで圧倒的な芸を見せ付けなければなりませんから基本的な腕は必要となります。ある程度見せ付け勝負付けの終わったところから、さて水中の釣りです。

 

 釣りといいましても良い釣りをしようと思うと、水上にある自然条件から水中を推測する必要があります。そしてあらゆる変化を読んで推測に付け加えます。何より肝心なのは水中の事よりもまず、水上に有る人間の始末をつけねば成らない事だ。