備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

  釣り場は釣り師の巻き起こす喜怒哀楽に満ち満ちて・・・  さて 事件は釣り場の周辺で起こってまいります!

このブログは漢字が多いいので理解しにくいと豚カツ屋が言うのだが・・

 

 

 

 今日も雨であるところで、今年は秋本番が 無いのではないかと思う次第で御座います。このまま冬に突入など情緒の欠片も無いのはちょいとばかり不都合なところと言う事になって参ります。

 

 釣りにとって大敵は雨風もあるところですが、天候の偏った異変などと言いますのは実に厄介極まるもので御座いまして、釣り師の面々それは修正に苦労して参るもので御座います。

 

 

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 何しろ例年ですとこの季節でこの様子ならこの魚が釣れると、それは季語のようにやってくるのですから、日付に合わせて道具や仕掛けを整えると言う風に成って参ります。

これがその時節に成っても海のご機嫌が悪いと言う事に成って参りますと、釣り師の機嫌などすこぶる悪いと言う事になるのですから、文句を言う行き場の無い釣り師にとってハンドルの無い車を宛がわれたようなものなのです。

 

 とまあ何やかやとあるところで、釣りにいけぬ釣り師は人並みに腹が減って参ります。これは時間が来ると機械的にどちら様も症状が出てまいるもので御座いまして、釣り師だけに現れる特権的な現象では御座いません。

 

 さて、釣り師も外食でちょいとばかり腹の足しを、などと思いついたところでなじみの店の暖簾をくぐって参ります。

ここは以前紹介した事が有る「豚喜」という豚カツ屋であるところで、気がね無く振舞って参ります。飯を食うというのはこうでなければなりません。いたずらにかしこまったところで、箸の上げ下げにいちいち気を使った日には勢いが削がれて参ります。

 

 

 この店、青年A が下働きということで突っ立っておりました。

青年は聞き及ぶところ高校を休学中の身分で、先の見通しが高校に通ったところで立つとは思えない、ここはひとつ休んでしまえと踏ん切りをつけたんだそうだ。

さりとて他にいくすべも目的も無いところで、家にこもるのも家族の手前、尻の座りがすこぶる悪い、日銭の稼ぎでもと言う事でとりあえず突っ立ってまいります。

 

 年端の行かぬ青年ですから、世を渡る自信等と言いますのはからっきし持ち合わせてはおりません。

ただうつむいて客から丸見えの場所に、出来るだけ目立たぬよう声を掛けられぬよう隠れようもなく、ひたすら時間が過ぎるのを待っております。

 

 自信なく所在無く、衆人環視の中、立つというのはこれまた辛いものでして、ある時客がいないときを見計らって声を掛けてまいります。

 

 

「あんたぁ気の毒なが、目立たんようにするばっかりに余計目立っとる」

「あんたの年で自信が有るほうがおかしい、自信ありげにしとるのは、底の浅い如何わしいのばっかりじゃからな、何も出来んのを胸を張って自信にし」

まあ説教ばかりでも可哀想なところで

「細身でよう見ると男前じゃ、額を覆い隠す髪の毛を払って額を出しな。隠して悟られまいとしたら余計悟られるで、額を出したらもてるぞ」

 

とまあくたびれた釣り師の要らぬお節介をするところで、幾ばくかの金玉さすりを施してまいります。

 

 なんとまあ何を思ったかこの度訪れると青年、笑顔で結構動き回っております。

「主人、段々様に成って来とるのう」

「おかげさんで皆が気になってゆうてくれてんで型になってきたんです」

とまあ嬉しい事で、飯など少しは美味く感じる具合で御座います。

 

 

 「ところで主人、浪士様のブログは読どるじゃろうな?後で内容についてテストするから覚悟せい。出来が悪かったら金は払わず食い逃げしてやる!」

などと申しますと

 「読んどります読んどります、しかし浪士さんの文章は、漢字が多くて難しい」

と言うのです。

 

何を言うやら、ろくに学問も無く気の効いた言葉など設置が難しいところだ、釣り師の戯言ごときのどこが難しい・・?

どの話が分かりにくいか聞きただすところで、その話を読み直してまいります。

 

 なるほどそりゃあそうだ! 所々漢字の間違いがある。これじゃあ書いた本人にも意味不明だ。これじゃあ豚カツ屋の主人には分かるまい。

 

 書いた本人が分からないのに他人様に分かる訳がない。

 

 

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