備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

  釣り場は釣り師の巻き起こす喜怒哀楽に満ち満ちて・・・  さて 事件は釣り場の周辺で起こってまいります!

福山に御出での節は 郷土料理「うずみ寿司」 を是非にも食していただきたいものです。

 

 

 日本全国それは広いもので御座いまして、所々におきまして上手い酒だの名物だのと言うのが御座います。

どちらのお兄さんお姉さんも自慢なさるところで、これが無いなどといいますのはそれこそ無いので御座いまして、なさそうなところでは無理にでもでっち上げて繕っておるところで御座います。

 

なかには美人の産地などといいますものもあるところで、じゃあ全て美人なのかと言いますと、なかには個性的な方もいらっしゃるようでして、なかなか触書どおりには参りません。

 

 

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 地方の色を濃く表しているものの中に「郷土の料理」と言うものが御座います。

どちらもその土地で取れたものを時間をかけて工夫進化させておりますから、地方色をこれ程表したものもありません。

旅行などに参りましても、こちらでは手に入らぬ食材を使った郷土料理などが出てまいりますと、それは余計に旅趣が増すというもので御座いまして、乙な気分になってつまんで参ります。

 

 当地にも色々な名物御座いますが、その中の郷土料理に「うずみ寿司」と言うものが御座います。

 

「うずみ」とは埋めるとかうずめると言う意味合いから来た言葉であるらしく、深く静かにそれも密かに埋めるのです。

 

 古くから祭りに成りますと、このうずみ寿司を作って神様に感謝しながら氏子も久方ぶりのご馳走を相伴すると言う事に成って参ります.

 

 では何故折角のご馳走を「埋める」のかと申しますと、いつの時代も贅沢などと申しますのはどこか後ろめたいもので、できれば質素であるということを強調したいものです。あまり奢った風は他人様には見せるもんではないと慎むんでしょうか。

いつの時代も飢えていたものでして、ここ50年ばっかりでしょうか放埓に食い散らかすことが出来ますのは。

 

 頃は江戸時代、諸藩の財政は何処も逼迫して参りまして、ご当地水野の殿様も例外では御座いません。こうなりますとどなたも考える事はそう違うものでは御座いません。

一に倹約二に倹約、三 四が無くて五に倹約、6番目あたりに「隠れて贅沢」と言いますのが顔を出して参りますのは世の常で御座います。

 

 さてこうして「倹約令」成るものが蔓延いたしまして息が詰まるところ、辟易したところでどうにかして「隠れて贅沢」をもくろむのに時間は掛かりません。

支配される側と言いますのは、いつの時代も見た目をごまかすので御座いまして、この場合も例外ではございませんで、やはり「ごまかし」てまいります。

 

 何、手口はこの手の犯罪にしたら単純なものでして、ご馳走は飯の下に隠してごまかせと言う芸のない乱暴な事で御座いまして、見た目はただの酢飯ですが有る所には有るという代物なのです。 

 

お代官「此れその方ら倹約令の折、贅沢などはよもやしてはおるまいな」

 

村 人「滅相も御座いません、お上に逆らうなど大それた事はいたしておりません、祭 

    りのご馳走と言いましてもほれこの通り飯を盛っただけで御座います」

 

お代官「お役目であるから食して調べる事といたす・・・・うっ・・飯の中に海老など

    な・い・にし貝などもない・し・アナゴもなければ鶏肉も確かに無い・椎茸

    も無ければ生姜も茗荷もない・・まったく此れは質素なものであるのう」

 

お代官さもと言えどもそこは中間管理職、上からや下からの目もあるところで倹約令にはうんざりするところ、阿吽の呼吸で目を瞑って参ります。と、古文書には書いていないが世の中いつの時代も此れぐらいの事で折り合いは付いているもので御座います。

 

 さて、釣り師の「うずみ寿司」市場に出回らぬ旨い魚で「埋める」か・・・

と、その前に釣らねばいけませんか・・・

 

 

上記の写真は現代風にアレンジしてある「うずみ寿司」です。

 

「如稲」 (いね)  〒福山市本庄町中 2-4-30

    TEL084-925-9456 FAX084-925-9450

 *予約で持ち帰りだそうです。 福山にこられましたら郷土料理の一つも味わってみて下さい。

 

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