釣り師 竿師に成る! 釣具の自作を試みてみた その1
ここは少々説明のいる所でございまして、なにも浪士様が「アダルトビデオの男優」、つまり竿師に成ったと言うわけでは御座いません。
浪士様は釣り師で有りますから釣竿を作る「竿師」と言う具合に成るのでありまして、粗末な上とても鑑賞に堪えられるものを持ち合わせない身となりますと、白昼堂々己が逸物をさらけるなど、男優には成ってみたいけれどとても成れない事なのです。
と言います事で釣り師が竿師に成ったと言うお話で、ご機嫌を伺うところで御座います。
釣り師の道具などと申しますものは、昔は手作りのものも有ったでしょうがそれぞれに専門の加工職人の手に成るものでありました。
今日のご時勢は釣具メーカーのたゆまぬ陰謀と研究開発によって、安価で均質なものが大量に出回ることとなって、ある程度まではそれで我慢できる、納得して使えるもので御座います。
釣りにおいて、上手と下手を分けるのはちょっとした加減の越えられない壁で御座いまして、傍目からはその違いなど目を凝らしたところで、細かな機微のことなど分かるわけはありません。
技も一寸した加減どころといいますところで、道具のほうも釣具メーカーさんのものはなるほどよく出来てはおりますが、ここが少しばかり具合が悪い、ここがこうなってああなっておればなどと、使い込むほどに不足の一つ二つ。
かく成る上には、自分で作る以外になくなってきます。
昨年暮れ布袋竹が手に入りましたもので、それも切り出しからと言う事で、一から十まで手を入れることと成って参ります。
ブログを休んでいる間、中途半端な時間がありましたので竿3振り 撒き餌団子杓3本 玉網3本 エビすくいタモ6本 竹材で釣具を作ってまいります。 出来るだけ和風の趣が欲しいところで、漆なども塗ってまいります。
今回はまず竿3本、握り手を竹でつくり籐などを巻き込むところです。
もちろん最後の仕上げは漆(西洋漆)です。
古風なもの、モダンなもの、素朴なものを気取っては見たのですが。
左の緑色の者はまだ油抜きをしていない物、真ん中数本は油抜きをしてこれから日光に晒します。右の3本は一ヶ月程度日光に晒した物です。色が骨白に近く綺麗になります。これを様々加工します。
さて次は 「撒き餌団子杓」 の紹介です。